もし君が悪魔ならば私に背かないのに、

　
ErotomaniaE［エロトマニア］、日本語直訳恋愛妄想、恋愛において自分が相手に愛されているものだと曲解する、極度の妄想癖を持った精神病、ストーカーの原因となる妄想症状の一種、此の“相手に愛されている”といった確信は元より根拠がない場合が大半で、しかもその確信が揺らぐことはない、さらに此の症状は、相手が自分に対して拒否・嫌悪・逃避するような行動を取ると、『第三者による妨害』や『愛ゆえの逃避、嫌がらせ』や『毛嫌いする行動を取ることで自分を試している』などといった過大解釈をし症状は悪化する。此のエロトマニアを深く研究した精神医学者ドゥ・クレランボーは相手が自分のことを熱烈に愛している、と思っている時期をstade d'éspoire［希望段階］、続いて訪れるあくまで恋愛妄想者から視て、の、相手の矛盾した行動に苛立ち屈辱を覚え相手との離別を望んでいる誰かが迫害している、あるいは相手自らが迫害を仕掛けてくると思い始める時期をstade de dépit［怨恨段階］、それまではうわべだけだった苦情が本気になり、憎しみをむきだしにした態度に出、暴力行為を行う時期をstade de racune［憎悪段階］と名付けた、其して、其して、…
…ふむ、矢張り興味をそそる物を学者気取りで調べるのは中々に愉しいよね、精神医学が好きなのさ、別に“エロ”“マニア”の単語に過剰反応を示した訳じゃあ無いのよ、無いんですよ。…、勘違いしたッて仕方無いだろ、耳で聞いたら其の侭「エロとマニア」じゃ無いか、論文書けそうな表題じゃ無いか！、然し調べてて確かにストーカーを扱う作品等では当て嵌まる状態だなあ何て思いつつ、ストーカーになりたい訳じゃあ無いが少し羨ましいと云うか見習いたい症状だわね…、嫌われてると思う拠り好かれてると信じれたら凄い素敵、どんな冷たくされてもツンデレと思えたら凄いパラダイス。でしょ。